『森と氷河と鯨 ワタリガラスの伝説を求めて』 星野道夫

川野さんに薦めていただいた「旅をする木」は学校の図書室に入っていなかった(今度リクエストして買ってもらおうと思ってますが)ので、入っていたものを借りて読んでみました。

星野道夫さんは、シベリアで就寝中にテントをヒグマに襲われ亡くなりました。そのことは僕は知っていましたが、偶然にも(この本を手に取ったのは特に選ん だわけではないので「偶然」という意味で)この本の元となった連載の取材中に、星野さんは亡くなったのでした。この本は元々月刊誌に連載されていたもので すが、その事故によって未完となっています。

やっぱり、写真も、文章も、うまいです。
なんていうか、引き込まれるものがあります。
題材となっている話題自体が、とても興味深いもので、どんどん読み進んでしまいます。その一方、星野さんが感じた“静けさ”の一部みたいなものが、写真や、文章から伺える星野さんの自然観によって再現されて、読みながら何とも言えない気分に浸ってしまいます。
こんな場所が今も地球にあるんだ、と思うと、単純に深く感心してしまったり、行ってみたいと思ったり……。なんだか俗だとは思っても、地球温暖化その他もろもろの環境破壊は止めないと、みたいな事も漠然と考えさせられます。

亡くなるすぐ前まで、付けていた日誌を読むと、これは星野さんの伝えたかった事とは多少違う、すくなくともその方法は違うのだろうけれど、生と死について考えさせられるのでした。