『カラマーゾフの兄弟』 ドストエフスキー

長かったですが、ついに。
長かったと言っても読むのにかかっていた時間が長かっただけで、内容の感じでは長いという感じは全然しなかったですし、むしろこれだけのものならまだまだ読めるぞ、という気がします。

やっぱりこの小説はすごいですね……。相変わらず、登場人物一人一人の持っている思想や世界が濃いです。そして、彼ら一人一人の中の心の側面一つ一つが見 えてくる。人間が絶対持っている矛盾とか葛藤みたいな物が何度も何度も描かれてますし、ドストエフスキーが人生かけてるのがよくわかります。
罪 と罰を読んだ時も思いましたけど、含んでいるテーマの量もとても多いです。明確な一つのテーマに絞って書かれた小説は、分かりやすいとは思いますが、明確 な一つのテーマに絞って人生を生きる事が出来ない以上、しょせん小説なんだと思います。でもカラマーゾフは、神や教会の問題から、信仰、生死、国家、貧 困、恋愛、そしてもちろん親子、兄弟等、テーマを含みすぎてて大変な事になっています。
さらには、さんざん言われている事ですが、ものすごく鋭い部分が多分にあって(『大審問官』しかり)、書かれてから100年以上たっているとは思えません。まさに『現代の予言書』。

あとがきを読むまで、この作品が(本来は)未完の作品であるという事は知らなかったです。第二部を読みたい気持ちもありますが、確かにこれはもう「およそ続編というようなものがまったく考えられぬほど完璧な作品」ですし、これで良いのかもしれません。

思想的にはイワンが、キャラクター的にはアリョーシャが好きです。キャラ的にはリーザも良かったんですがあんまり登場しなかったのであれ。

何回も読み返したいです。「世界文学の傑作の一つ」に同意。

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