普通に推理小説だった。あとwikipediaの記事が網羅的で引いた。多分マニア向け書籍である。まあ面白かったけど。安易なウイスキーボンボンを許すな。
月別アーカイブ: 2015年5月
『狼と香辛料』 支倉凍砂
出た時は経済ラノベとか言われてた気がする。アニメはちょっとだけ見た気がする。経済は確かに経済だけれども話の盛り上がり方への貢献はそんなでもないと思った。わっちゃっちゃ言ってるのがいいのか? いいか。いいな。でももっと最強キャラのほうが好きなんだなと思った。まずいな。
『伝奇集』 J.L.Borges 鼓直 訳
ボルヘス。表紙こわすぎるから読んでみたかった。
読むのは結構大変。ぐるぐる回転する。あと訳文きつくないですか。Wikipediaに「簡潔な文章で」とか書いてあるから原文は簡潔なのか。まあスペイン語は読めない。大体において「これありか」的な作品が多い。円環の廃墟、バビロニアのくじ、バベルの図書館、八岐の園、記憶の人フネスあたりが気に入った。これで結構SFだし結構数学っぽい(?)のがすごい。バベルの図書館はもうストレートだからいいけれども、記憶の人フネスの『計算法』の畳み掛け方は素晴らしかった。
『ひきこもりの彼女は神なのです。』 すえばしけん
日常っぽいものと見せかけてわりとミステリっぽいことをやりますみたいな話だったので読んだらまあやってたけど最終的に能力バトルだったし、エピローグが3つもあったのでクソ。
まあ犬メイドの子が可愛かったのでそこはありだと思うし露骨なミスリードが露骨で楽しかったし主人公がわりと死にまくってたのもいいと思うんだけど能力バトルが最終的にこういうルールだけどこういうルール違反ができてこういう例外だけどこういうチートだからみたいな流れになったのがきつかったしあとエピローグが3つもあったのでクソ。
他を全部許したとしてもエピローグを3つ書くのは許されてはならない。
『The Complete Sherlock Holmes Collection』 Arthur Conan Doyle
A Study in Scarletしかまだ読んでません。古典は古典、名作は名作なので、Kindleで読むときのことを書くと、まず紙の本で800ページだかあるやつがKindleだとKindleの重さしかないので捗る気がする。あとはやはり瞬間で辞書が引けるのが一番捗ります。でももう少し辞書を賢くして欲しい。辞書内ジャンプが出来ないのが困る。一番イラッと来るのは、英和だとたまに副詞とかが変化元の形容詞に矢印ついてるだけの時があり、そしてそこに飛べないというもの。意味ない。ので英英のほうが良い。初めて経験したのがWord Wiseという機能で、これは難しい単語にルビみたいに簡単な英英の説明を振っておいてくれる。どれくらい難しい単語まで振るかどうかは5段階くらいで調整が可能。これは画期的な機能だけど、微妙に欲しいところに手が届かない感がある(知っている単語に振られてて知らない単語に振られていないことがある)。数年したら今までに辞書を使った単語から割付を自動で変えてくれる機能がつくだろうなと思うので、そういうのに期待したい。
この本に関して言えば、紙だとある挿絵がKindle版では無いということで、さすがにそれはクソすぎると言わざるをえない。まあ安いからいいか。