『盤上の夜』 宮内悠介

 ボードゲーム(囲碁、チェッカー、麻雀、チャトランガ、将棋)を題材にしたSF。麻雀だけ、ほんの基礎知識くらいはあったほうが読みやすい気がするが、基本的にはゲームの中身が問題になるような描写はほぼない。

 こういうSF読みたかったなーというところをえぐりこんでくる良作でした。というかSFなのか? よくわからないですが”このジャンル”とでも呼ぶべきこのジャンルが好きです。エンタメ小説として最もよくできているのが麻雀回の「清められた卓」と思いますが、これはもうなんかSFと呼ぶとウソだしミステリと呼ぶのも反則っぽいので、”このジャンル”ということになりましょう。人智を超えるものというか、天才というか超越というか、そういうものを扱うのが”このジャンル”なのかもしれません。ノーマル人類各位に於かれましてはもっと蹂躙されてほしいものです。そういう意味では表題作「盤上の夜」と、この連作短編の終局である「原爆の局」が好きです。小説っていいよねーと思います。囲碁も勉強したいな。