『おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱』 オキシタケヒコ

 これ良かったです。おもしろ。はやく読んだほうが良いですよ。

 座敷牢少女に怪談を語ることをせがまれる話。怪談に関する怪談であり、メタ怪談であって、メタ怪談SFを経て、怪談ミームの話というところもまたメタになる。単巻完結の良質な小説ということでこういうのがどんどん世に書かれていってほしい。

 設定が面白そうだと思って読み始めましたが、当然こんな設定だと動きが少ないのでは、という疑問が当初はあり。しかし挿話として挟み込まれる怪談や効果的に使われる術的なやつが物語をうまく駆動していてよかったです。こういう催眠って便利すぎるきらいはあり、でも便利すぎるのきらいじゃないので。伝奇要素の入った話で怪談が現実を侵食してくるシーンも絶品で、型だよなーと思いました。