『逆行の夏 ジョン・ヴァーリイ傑作集』 John H. Varley

 傑作集だった。巻頭の「逆行の夏」は、なんか翻訳が微妙に感じるところがあったりして詰まり(古かったせいかな?)、まあ、うん、と思いながら読んで、「さようなら、ロビンソン・クルーソー」も、なるほど、という感じだったのだが、「バービーはなぜ殺される」がめちゃめちゃ好きで、以降全部好きだった。「バービーはなぜ殺される」みたいな、SFなんだけど宗教みたいなのが混入してきてるのすごい好きなんだ。まあこれは設定と中盤が良くて、最後はちょっともうちょっとこうとは思ったところがあったが、次の「残像」は最後まで凄まじい。このラストが書けるのはすごすぎるでしょ。ほんまに。「ブルー・シャンペン」はエモくあるべくしてエモいので良かった。そして最後の「PRESS ENTER ■」が非常に良かった。若干古臭いところはあるが、得体のしれなさがすごい。結局この作品だけ他とジャンルが違う気がするんだけど、なんだかんだ一番好き。読んだ後に残る。