『祝祭』 セロトニン工場

 第二十七回文学フリマ東京にて入手。ブースに行ったときにドストエフスキー『悪霊』がどうとかというのとアンナ・カヴァン『氷』がどうとかという文字列が見えて面白そうだったので。「祝祭」という共通テーマで書かれた短編ということですが、祝祭という単語だけなので解釈の自由度も高く、ほぼフリーテーマに近いのかなと思いました。

『ディアスポラ』 meme

 多分これが『悪霊』のやつ。書き方とか描写がすごく丁寧で良いなと思いました。話としてはプロローグ的というかこの後どうなるんだというところで終わった感じがあるので、続きを読みたいです。

『バイタルサイン』 kawaiiyumegirl

 エモいですね。人格をAIに移植して永劫を漂わせるという設定はよくある(すき)ところ、雛人形を使ってくるのは面白いなと思いました。エモいですね。

『水鏡』 Nuit.

 神話っぽい話。なんか元ネタにした神話があるんでしょうか。食ったら文字が頭の中を巡るっていうシーンが良かったです。好みの問題ですが、必然性がなさそうな漢字変換が可読性を下げているのが残念に感じました。

『星の夜』 春紫苑

 百合じゃん。百合か? なんかこう耽美っぽい映像をつけて読みたい感じですね。やはり合同誌に百合枠は必要なんだよな……。

『享楽のうた』 akkt

 これが『氷』のオマージュのやつで、本誌の中で一番好きでした。氷っぽさが結構出てると思う上に、引用されているラカン的な(いやラカンは詳しくないですけど)祝祭解釈にも引き寄せられる読後感でよかったです。