『図書館の魔女』 高田大介

 大人になってから読んだ中で圧倒的に一番面白いファンタジー小説。

 そもそも自分は子供の頃はファンタジーが一番好きなジャンルでたくさん読んでいたけれども(このリストとか)、大人になってからは読むことが全然なくなって、特にハイファンタジーはまず食指が動かなかった。理由はよくわからないがローファンタジー的想像力を好むようになり、それは単に自分の年齢の変化だけでなく世の中の流れとしてもそうであるような気がする。それがこの小説は分類的には完全にハイファンタジーなんだけれども、超絶面白く、ド刺さってしまったので驚いた。

 ともかく長い。単純にプロット的な分量も多いし、文章もひたすらに書き込みがなされており、濃密。読むのにはかなりの時間がかかったけれども、それでいて一切ダレることなく、読むのが苦にならないのが不思議。人物、文化、歴史、そしてなにより”言葉”に対する圧倒的な緻密さで描き出される世界にのめり込まされて、久しぶりにこのタイプの読書体験があって嬉しくなってしまった。二巻の(単行本のときは上下巻だから、きっと上巻の)最後のシーンがめちゃめちゃ良くて、そこからはもう一気に進んでしまう感じだった。

「マツリカ様はわたしを馬鹿にするのが生き甲斐なんですか」
 ──そうだよ?

↑ここすき

HELLO WORLD

 まずここはネタバレがないことを言いますが、最高の映画です。こんな映画を公開してしまって大丈夫なのか? 早く観に行ってください。

 この下にネタバレがあることを書きます。早く観に行ってください。 あと原作小説との比較の話も含みますので読んでない人は早く読んでください。

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『となりのロボット』 西 UKO

 美少女ロボット百合。この五年の世の中の流れによって今見ると割と平凡な題材のような気もするけど多分この五年は大きかったと思うので当時のほうが破壊力があったのかなと思う。SF的な側面に対する入り込み方が適度でバランスの良さを感じる。ただ単行本一巻の分量かつ連作短編的な書き方なので物語としてのまとまりや盛り上がりまでいかなかったのは少し物足りなく感じた。でも直球でエモいし一気に時間が飛ぶシーンとか良いよね。

新装版が出る野崎まどメディアワークス文庫6作を今すぐ読んでくれ【後編・ネタバレあり】

※本来の表記は「野﨑まど」(﨑のつくりの上は立)ですが、本記事では「野崎まど」と略記させていただきます

 この度「メディアワークス文庫創刊10周年&野崎まどデビュー10周年 特別企画」により新装版が刊行されることとなった、野崎まどのメディアワークス文庫における以下の6作品を改めて紹介するレビュー記事です。前編はこちら。

  1. [映]アムリタ
  2. 舞面真面とお面の女
  3. 死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~
  4. 小説家の作り方
  5. パーフェクトフレンド

※今回の後編はネタバレありです。もう読んだ人向けに勝手に感想を語る会です。 本編未読の方は読み進めないでください! ネタバレ無しの前編はこちら

※本当の本当に、このシリーズはネタバレで鑑賞体験が損なわれる恐れがあります。頼むから未読の人は今すぐPCまたはスマホを破壊してください!!

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