『図書館の魔女』 高田大介

 大人になってから読んだ中で圧倒的に一番面白いファンタジー小説。

 そもそも自分は子供の頃はファンタジーが一番好きなジャンルでたくさん読んでいたけれども(このリストとか)、大人になってからは読むことが全然なくなって、特にハイファンタジーはまず食指が動かなかった。理由はよくわからないがローファンタジー的想像力を好むようになり、それは単に自分の年齢の変化だけでなく世の中の流れとしてもそうであるような気がする。それがこの小説は分類的には完全にハイファンタジーなんだけれども、超絶面白く、ド刺さってしまったので驚いた。

 ともかく長い。単純にプロット的な分量も多いし、文章もひたすらに書き込みがなされており、濃密。読むのにはかなりの時間がかかったけれども、それでいて一切ダレることなく、読むのが苦にならないのが不思議。人物、文化、歴史、そしてなにより”言葉”に対する圧倒的な緻密さで描き出される世界にのめり込まされて、久しぶりにこのタイプの読書体験があって嬉しくなってしまった。二巻の(単行本のときは上下巻だから、きっと上巻の)最後のシーンがめちゃめちゃ良くて、そこからはもう一気に進んでしまう感じだった。

「マツリカ様はわたしを馬鹿にするのが生き甲斐なんですか」
 ──そうだよ?

↑ここすき