#エア文フリ東京 はじめました

 5月に開催予定だった第三十回文学フリマ東京の中止がアナウンスされました。現在の状況を考慮すると妥当な判断であり、検討中の段階からタイムリーかつ明確に情報を公開し、このタイミングでの中止判断を行った事務局には改めて感謝するとともに、労いの気持ちを込めて……エア文フリをします。誰よりも早く。

 というわけで、女子大生百合/狐×狼/都市伝説伝奇ミステリ何でもあり長編小説『ドッペルゲンガー百合 12人狐あり・通暁知悉の村』書籍版の通販を開始しました。ジャンルが長過ぎる。まあ概ねジャンル名の通りで、主要登場人物は都内某大学の文化人類学系の学生で、その一人である主人公の神谷内香織はある日自分のドッペルゲンガーを目撃。ちょうどその日の自主ゼミに持ち込まれた資料は、人間そっくりに化けて悪さをする半妖狐の伝承と、その伝承がいつの間にか都市伝説化している現象の考察だった。という話ですがそれの何が百合で狐×狼なのかは書いてたら僕自身もよくわからなくなってきたので読んでみてください。サンプルを読んでみたいなって人は、サンプルどころか本編が小説家になろうで読めます。それなのにこのクソ分厚くてかさばる本をわざわざ通販で買って印刷会社と運送会社と笹を応援してやろうという人だけが買ってください。

 今回の書籍版は、文フリで売る本複数あったら楽しそうだしなんか刷ろうと思って、既に完結済みの作品を手直し&書き下ろしの短編1編を加えたものなので、かなり事前に刷り上がっていました。こんな形で効果が出るとは思っていなかったし望んでいませんでしたが……。

 なお、文学フリマ東京参加の本命だったリフロー型電子書籍化不可能小説合同誌『紙魚はまだ死なない』についても、予定通りのスケジュールで制作し、通販を実施する予定です。ご期待ください!

川崎病について

 今年の1月に子供が川崎病になってバタバタしたのだけれど、せっかくなので情報を記録しておく。筆者は医師ではなく、この記事の内容が医学的に正確なものであることを保証しない。

川崎病とは

 主に生後半年から4歳ごろまでの子供がかかる、全身の血管に炎症が起きる病気。原因は未解明。患者間で感染することは無く、アジア人に多いことから遺伝的な要因があると思われる一方で、特定の年、季節、地域での流行が見られるために、感染症的な要因も複合しているのではないかという説もある。現在の日本では年間1万数千人がかかっている(単純計算で、今生まれた子供は80人に1人くらいかかることになる? 結構な確率?)。

 川崎病という名前は地名の川崎とは関係がなく、発見した小児科医・川崎富作の名前が由来である。

 主要症状として、①5日以上続く発熱、②目の充血、③唇や舌の発赤、④発疹、⑤手足の発赤や腫れ、⑥首のリンパ節の腫れ、があり、原則としてこの6つのうち5つが認められれば川崎病と診断する。

 血管の炎症により、心臓の筋肉に血液を送る血管である冠動脈に瘤(冠動脈瘤。最悪の場合、心筋梗塞の原因となる)が後遺症として残ってしまうことがリスクであり、急性期には早期に炎症を沈静化し冠動脈病変を予防することが最重要となる。

 現在では、免疫グロブリンという血液製剤の静脈注射とアスピリンの経口投与が標準的な治療法となっており、これにより第10病日までに発熱・炎症を沈静化することで、冠動脈病変のリスクが低くできる。

 現代では冠動脈病変が1ヶ月以降まで後遺症として残存する率は2.9%。死亡率は0.02%未満。1970年代は死亡率2%の病気だった。

参考:川崎病とは?(日本血液製剤機構)

 上記に示した数値類は以下の参考文献から拾っているので、患者を持つ親は直接文献に当たられたい。

我が家の場合

第1病日

 発熱。風邪かな、と思う。

第2病日

 かかりつけ医を受診。38℃台の発熱と鼻水、喉の腫れ。風邪と思われるとの診断。解熱剤、消炎剤、去痰剤処方。食欲があまりない。

第3病日

 38℃台。機嫌悪い。夜、熱が39℃台まで上がり、足に発疹が出てくる。突発性発疹を疑う。

第4病日

 朝、熱は39℃台。機嫌が非常に悪い。これは、単に高熱で体力を消耗しているからだとその時は思っていたのだけれど、あとから川崎病の本を読むと症状の特徴として「機嫌が悪い」とはっきり書いてあるので笑ってしまった。かかりつけ医を再受診。川崎病の疑いで大病院に紹介状を貰う。大病院にて再度診察を受け、川崎病と診断。入院が決定。

 血液検査、尿検査、胸部X線検査、心エコー検査などを慌ただしくやって、夕方より免疫グロブリンの点滴を開始。2,000mg/kg、体重10kgなので20,000mgを24時間かけて点滴する。加えて、毎食後にアスピリンを服用。

第5病日

 免疫グロブリンの点滴が終了。熱は38℃台で推移。足の発疹は引いていく。

第6病日

 熱は37℃台で推移。血液検査の結果は良い傾向。

第7病日

 朝方、熱が再び38℃台。再度の免疫グロブリン静注。再び20,000mgを24時間かけて点滴。

 なお、川崎病の急性期治療は免疫グロブリン静注2,000mg/kg単回投与とアスピリン併用が定石だが、免疫グロブリンによってうまく解熱しない不応例と呼ばれる患者が2割程度存在し、その場合には免疫グロブリン再投与、プレドニゾロン(ステロイド)、ウリナスタチン、インフリキシマブなどの薬を使っていき(薬の名前よくわかってないけど書き写してるだけです)、大掛かりになると血漿交換を行うとのこと。

第8病日

 熱がぶり返したり下がったりを繰り返す。2回目の免疫グロブリン点滴が終わる。

第9病日

 心エコー検査を実施。初見なし。一日を通して平熱。

第10病日

 朝、再び微熱。追加でウリナスタチン5万単位(5,000単位/kgで、体重10kg)を4時間ごとに静注。

第11病日

 一日を通してほぼ平熱。アスピリンの量は少しずつ減量していき、もう1週間程度で退院できる見込みであると説明される。

第12病日

 37℃台。

第13病日

 再び38℃台。ただ、熱以外の症状はなく、血液検査の数値も良いので、川崎病の再燃ではないとの診断。経過観察。午後には熱が下がる。

第14病日

 ほぼ平熱。ウリナスタチンの静注も終わり、点滴が外れて両手が自由になる。

第15病日

 平熱。心エコー検査に問題なく、翌日の退院が決定。

第16病日

 平熱。退院。とても元気。結局、入院は13泊14日。

 退院後もアスピリンは一ヶ月服薬。念の為、しばらくは定期的に外来で心エコー検査を受ける。

感想

  • 原因がよくわかっていない病気というのが気持ち悪い。1979年と1982年と1986年の3回日本で大流行があった、12月と1月に急増し9月と10月に減少するという季節性がある、地域的な流行もある、でも人から人へは感染しない、しかし兄弟姉妹が同時期に発病することはある、という謎の多い病気。他人事なら知的好奇心を大いにそそられる病気だけれど、自分の子供がかかるとたまったものではない。
  • 実際1月は流行期らしく、どうやら入っていた6人部屋が全員川崎病だった。
  • 免疫グロブリン一回でケロッと解熱、というパターンが多いようだが、うちは一回で軽快しなかったので、このまま熱が下がらなかったらどうしよう、入院が長引くだろうか、後遺症が残ったらどうしよう、という先の見えなさが非常に不安だった。
  • すぐに大きな病院に行けて、即入院で治療を開始できたのは良かった。子供が変な熱を出したらすぐ病院行ったほうが良い。
  • 幼児の入院の対応は肉体的にも精神的にも非常にきつく、各方面に感謝。
  • 特効薬である免疫グロブリンは血液製剤であり、ヒト血液から作られている。5,000mgの1瓶薬価37,000円だそうで、今回30万円分ほど使ったことになる(実際には包括評価であり、そもそも小児医療費助成により自己負担はない)。それを作るのに何回分の献血が必要なのかわからないんだけど、それなりの量だろうと思うし、献血の重要性が身にしみる。注射が怖いけど、献血に行って宇崎ちゃんクリアファイルもらいます。