Kindle Direct Publishing (KDP)がペーパーバックに対応したので早速出版してみた(商品到着編)

 本当に届きました

 前回の記事はこちら。

 上記の昨日の記事に書いたとおり、本当に届くのかと疑う心がありましたが、本当に届いてしまいました。結果的に入稿から48時間以内に本が手元に届いていることになります。すごすぎないか。これ、もはや試し刷りサービスとしても使えてしまうんじゃない?

表紙と裏表紙

 思ったよりちゃんとしてる(失礼)、というのが第一印象でした。

 ここから紙の話をしますが、始めに宣言しますと、紙について私は素人です。すごいとんちんかんなことを書いてるかもしれませんが専門家のツッコミをお待ちしております。

 触った感じ、用紙は普通の、手触り良い程々の厚さの紙です。公式には、紙は80ポンド(220 g/m²)であるという記述があります。ここにもヤードポンドの帝国が……。ここのツールを使って四六版のkgに換算すると約189kgと出ました(四六版に換算していいのか自体わかってない)。素人なのでよくわかりませんが、これ日本で印刷してるんだから、そんなポンド仕様の紙買ってきて使ってるわけなくて、日本で流通量が多い一般的な用紙を使っているはずだと考えれば、近い数字で、OK特アートポスト+180Kとかなのでは、と想像します。若干黄色っぽいのもそれっぽい。一応手元に紙見本があり、見比べてみたところ、まあこれかなぁ~と思う。適当言いました。よくわかりません。

 印刷は、美しいという感じではないが、特に問題は感じないというクオリティです。そもそも今回の表紙デザイン自体があんまりビビッドなものではないので、ちょっと評価は難しいです。

 仕上げオプションは光沢なしを選びましたが、マットPPというやつだと思います。……多分。自信なくなってきた。

 裏表紙の左下に例のクソデカバーコードが付いてアメリカンな風格を放っております。これはバーコード込みのデザインで入稿したら消せると書いてありましたが、そのときにもこのクソデカバーコードを自分で付けないといけないということなのだろうか。表4のデザインには制約がかかると思った方が良さそうですね。

 今回は薄い本だったので背には何も書いていません。ですが、表1と背の間の境界線はテンプレートのガイドに合わせたところピッタリになっていました。

本文

↑左が今回のPODペーパーバック。右が淡クリームキンマリ90K・オンデマンド印刷(STARBOOKS)。この適当な写真では見分けがつかない。写真が適当なので。

 

 

 これもちゃんとしています。っていうか、ペーパーバックっていう単語が悪いんですよ。なんか一昔前の洋書のペーパーバックという連想で、藁半紙かよみたいな灰色のゴワゴワの紙想像しちゃうじゃないですか(俺だけか?)。そう言うんじゃなくてちゃんとした本の品質が保たれています。安心してください。

 クリームの用紙を選択しましたが、これは表紙と同様のロジックで推理すると、淡クリームキンマリ70K……かな……(追記:よりページ数の多い本を作ろうとして背幅をツールで計算したところ、結構分厚くなるので、70Kということはなさそうです。90Kかな?)。素人の適当意見なので紙マイスターからのツッコミお待ちしています。公式には、55 ポンド(90 g/m²)という記載があります。またもやリコーのツールを使って換算してみると、四六版で約77.5kg。

 印刷や製本の品質も問題はありません。最初のプレビュー時にNG判定を喰らったマージン無視組版は、結局KDPが受け入れてくれるギリギリまで配置することで回避したのですが、まあ実用上読みやすい本にしようと思ったらマージンこれくらいだよな、というラインにピッタリきています。やっぱりあのプレビュー機能は良いですね。

 さて、実は一番サプライズだったのは、末尾に謎の4ページ追加がなされていたという点です。別に品質に全く問題ないのですが、プレビューの表示と違うものが出てきたという意味で若干驚きました。

 以下プレビュー機能でのサムネイル表示で確認できるように、私が入稿した原稿は本文40ページです。印刷コストとかの計算にもこの40という数字が使われています。しかし、実際に届いた本では、このあとに2枚、すなわち44ページまでが挿入されていました。41、42、43ページは白紙で、44ページにはバーコードと「Printed in Japan 落丁、乱丁本のお問い合わせはAmazon.co.jpカスタマーサービスへ」の記載があります。バーコードはASINでもISBNでもない何かの数字になっており用途は不明です。KDPペーパーバックの管理IDでしょうか。

↑プレビューでは奥付39ページの裏白紙40ページで終わっている

 最終ページにこのバーコードと定型文を入れなければならないという仕様なのだとして、その1枚だけでなく、その前に遊び紙が1枚挟まったのはなぜでしょうか。無線綴じだけど4の倍数縛りが発生するのか? ここは謎なので他のパターンの方の情報があったら下さい。

総括

 現物を手にして、印刷物としてのクオリティは十分であり、何かすごく感動する要素は別にないですが、逆に本としての没入感を削ぐ要素もない、問題のない品質だと感じました。これ、「PODのペーパーバックだと品質がね……」みたいなこと、無いですよ。少なくとも小説本の本文においては。表紙の特殊用紙とか箔押しとか遊び紙とかやりたい人は諦めてください。市場が違う。

 そうすると、冒頭に書いたとおり、入稿から48時間経ってないのに手元に本があるというスピード感がやっぱりすごいと思います。トータルでの評価としては、昨日の記事に書いた小括から変わっておらず、むしろ、これ同人的には結構良いかもしれん……という気持ちが若干強まりました。ロイヤリティの決まり方が営利には向いてないと思いますが、利益出したいわけじゃない小説同人誌の、特に部数が読みにくいイベント合わせではない再版とかでかなり良いんじゃないか……という感じがしております(それKindle版で良いじゃん、と言われたらその通りです。自分もKindle版かPODペーパーバックかという選択肢があったらKindle版で買うと思います。でも、その選択肢があったときにペーパーバックを選ぶ人も必ずいるはずで、その人たちを初期費用なしで拾えるなら良いじゃん、とも思うのです。あとは本作みたいにKindle版にしてもリフローできないやつとかは、ペーパーバックが有効ということもあるでしょう)。

 これから試してみようと思っている人に本記事の情報が役に立てば幸いです。楽しんでいきましょう。

 なお、この印刷製本ってネクストパブリッシングのAmazonPODと仕様同じだったりするんだろうか、というのも気になってます。あと海外でオーダーしたらどういう違いが生まれるのかとか。誰か教えてください。

↑実物の品質をチェックしたいと思ったときにどうぞ。事実上の最安値印刷サンプルだ。ついでに小説も読める。感想ください。

↓↓補遺記事書きました↓↓