#エア文フリ東京 はじめました

 5月に開催予定だった第三十回文学フリマ東京の中止がアナウンスされました。現在の状況を考慮すると妥当な判断であり、検討中の段階からタイムリーかつ明確に情報を公開し、このタイミングでの中止判断を行った事務局には改めて感謝するとともに、労いの気持ちを込めて……エア文フリをします。誰よりも早く。

 というわけで、女子大生百合/狐×狼/都市伝説伝奇ミステリ何でもあり長編小説『ドッペルゲンガー百合 12人狐あり・通暁知悉の村』書籍版の通販を開始しました。ジャンルが長過ぎる。まあ概ねジャンル名の通りで、主要登場人物は都内某大学の文化人類学系の学生で、その一人である主人公の神谷内香織はある日自分のドッペルゲンガーを目撃。ちょうどその日の自主ゼミに持ち込まれた資料は、人間そっくりに化けて悪さをする半妖狐の伝承と、その伝承がいつの間にか都市伝説化している現象の考察だった。という話ですがそれの何が百合で狐×狼なのかは書いてたら僕自身もよくわからなくなってきたので読んでみてください。サンプルを読んでみたいなって人は、サンプルどころか本編が小説家になろうで読めます。それなのにこのクソ分厚くてかさばる本をわざわざ通販で買って印刷会社と運送会社と笹を応援してやろうという人だけが買ってください。

 今回の書籍版は、文フリで売る本複数あったら楽しそうだしなんか刷ろうと思って、既に完結済みの作品を手直し&書き下ろしの短編1編を加えたものなので、かなり事前に刷り上がっていました。こんな形で効果が出るとは思っていなかったし望んでいませんでしたが……。

 なお、文学フリマ東京参加の本命だったリフロー型電子書籍化不可能小説合同誌『紙魚はまだ死なない』についても、予定通りのスケジュールで制作し、通販を実施する予定です。ご期待ください!

神待ちSF『心射方位図の赤道で待ってる』Kindle版の配信開始

 ついに配信が開始されました。

 文フリ東京のときの告知記事はこちら。神待ちという単語をレギュレーションに書かれたSF・幻想小説7編の合同誌です。僕は女子中学生が神待ちアプリの暴走で大正時代の旧制高校の男子学生とマッチングしてしまってそのままピークを目指す小説を書いています。年末年始のお供にいかがでしょうか。


頂いた感想の一部(本当にありがとうございます!!!)

ねじれ双角錐群『心射方位図の赤道で待ってる』 | 水平線上の雨

 ↑全作品レビューいただいています。神か?

↑こちらも全作レビュー記事です。神か??

心射方位図の赤道で待ってる ソルト佐藤さんの感想 – 読書メーター

短編小説を書くときに何を考えているのか書く:『吸血鬼はなぜ鏡の中で上下反転しないのか?』

 今年の振り返りに代えて自作解説をします。自作解説をしたら人生はおしまいになります。

 ちょうど一年前の年末休みにガッと書いて大晦日の宴会が始まる前にガッとアップロードした『吸血鬼はなぜ鏡の中で上下反転しないのか?』について、何を考えて書いているのかを書いて見る試みをします。今年の大晦日はガッと書け……ないかな……。

 当然ながらネタバレを含むのでよかったらまずは作品の方を読んでみてください。また、こちらで連載化しています。そろそろ更新しろという脅迫文章が上に表示されていますね……。

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神待ちSF幻想小説合同誌『心射方位図の赤道で待ってる』通販開始/文フリ東京ありがとうございました

Booth通販ページ ←今すぐアクセス!!!!(11/29追記 完売しました!)

 文フリ東京お越しいただいた皆様ありがとうございました。ねじれ双角錐群は四年目の参加でしたが、大分こなれてきたというか、なんか無言で設営してたりとかがスムーズになっててじわじわ来ました。今年は主宰の搬入部数読みが鋭く、夕方いい感じの時間に完売して思わず「神」と呟いてしまいました。神は身近なところにいるんだよな。待ってるだけじゃなくて探してみたら?

 通年通りねじれ双角錐群の次回参加は来年秋になると思います。春はなんか違うことで参加しようと思っています。よろしくおねがいします。

神待ちSF幻想合同誌『心射方位図の赤道で待ってる』 11/24文フリ東京にて頒布

 神待ちSF幻想小説合同誌『心射方位図の赤道で待ってる』を、2019年11月24日(日)第二十九回文学フリマ東京にて頒布します。スペースはク-39です。特設サイトはこちら

 文芸同人ねじれ双角錐群の四冊目の短編集です。今回のレギュレーションは「神待ち」。死語感がありますが、この令和の時代に改めて神待ちについて考えるという真面目な意味合いは特に無く、「神待ち」という単語から着想していれば何でもありというレギュレーションなので、実際集まった作品を見ていくと思わぬ飛躍があって楽しいものです。様々な神待ちがある。以下、収録作品をざっくりと紹介していこうと思います。

✊「神の裁きと訣別するため」 murashit

箇条書きで語り尽くせる着想を散文によって展開するのは、労のみ多くて功少ない狂気の沙汰である。よりましな方法は、あらゆる事象を項目として書き出して、並列に差し出すことだ。より論理的で、より無能で、より怠惰な筆者は、じゃんけんにかんする完全でしかし短いリストを書く道をえらんだ。

 タイトルはアルトー、あらすじはボルヘス、本文はmurashit。あらすじが示唆している通り、この小説は通常の散文ではなく、箇条書きです。遠近を自在に跳躍する独特の文体が短く箇条書きされ、じゃんけんを題材にしながら、ある存在を待っている主人公が描かれます。ズームインとズームアウトの律動感が素晴らしい作品。とりあえずこれだけでも立ち読みしに来ませんか?

🗻「山の神さん」 笹帽子

家出少女の神籬菜々は、神待ちアプリの暴走によりタイムリープし、大正時代の高校生・広瀬とマッチングしてしまう。下宿の部屋に泊めてもらうことなどできるはずもなく、代わりに広瀬と共に高みを目指す神籬だったが、背後には家出少女の時空補導を狙う魔の手が迫っていた!

 拙作。蓋を開けてみたら7作の中で最も「神待ち」をそのままの意味で使っています。家出少女を泊める側の男として絶対ありえなさそうなやつをもってこよう、と考えたら、女慣れしてない大正時代の旧制高校生という発想になりました。キャラ的にも文章的にも、絶対に出会わないはずの組み合わせで楽しくなりたいよなと思って書いています。

🔮「囚獄啓き」 小林 貫

地獄とは、とあなたは思索する。死、罪と罰、終わりのない苦しみ……あるいは閻魔。取り留めのないイメージが交錯する。あなたが創り出す「地獄」へと続く道は無関心で舗装されている。念入りに、決して剥がれ落ちることのないよう幾重にもそれを塗り固めるあなたの姿は否応無しに物狂おしく、また少しだけ滑稽でもある。

 しゅうごくひらき、と読むらしいと思っていたが、ひとやびらきという説もあり最近そっちのほうが有力。地獄を作るSF作品。神待ちの神を本来の意味に寄せて、地獄であったり救済であったりについて考えていく(読者に考えさせる)小説。ガジェットや技術によって現実的な条件がずらされたときに何が起こるのかというのを試していくのは正しくSFでありながら、結局は愛の話であるというのが、基本的には暗い話なんだけど光や救済を感じさせてくれます。この小説を読んで、地獄とは、と思索してくれ。

🦌「杞憂」 鴻上 怜

北米先住民族の少年杞憂は老呪術師焼き脛の命を受け、機能を喪いつつある〈ポアソンの分霊獣〉の夢へ潜る危険な〈ビジョンクエスト〉を決行する。純情報空間キウィタスで働く女子工学情報生命体の棗と茘枝は、客として訪れた杞憂と出会い彼の秘密へと迫るが……

 あらすじ文の情報量が多すぎて憧れてしまう。このあらすじを見て分かる通り、北米先住民族とかそういうジャンルと情報工学的世界観が交錯するタイプのハードSF、と見せかけて中盤から話が思わぬ方向に展開し、最終的に大団円で止揚される、圧倒的な物量とスピード感を持った鮮烈な作品。その飛躍を、ぜひ読んで確かめてほしい。

🍄「キノコジュース」 国戸 素子

俺は美少女魔法使いルシエが大好きな冒険者。大剣を振るって金を稼ぎ、いつかルシエに告白するんだ。でも最近、村のみんなの様子がおかしい。さらにルシエにも不穏な行動を見つけてしまう。村はどうなる?そして恋の行方は?俺は美少女魔法使いルシエが大好きな冒険者。いつかルシエに告白するんだ。

 あらすじを読むと「ん?」となると思うんですが、本文を読むと「んww?w」となります。ナンセンスというかシュールと言うか、ふざけてるのか本気なのかわからない、どこまでが狙っているのかわからない、ちょっとこの劇薬、濃すぎるからストロングゼロで割っとくかみたいな、そういう感じです、キノコジュース。読んで困惑しながら笑ってほしい。

🦀「蟹と待ち合わせ」 cydonianbanana

あたかも青く、青という言葉が失われてなお青みがかったような月下の海で、僕たちは今日も漂着物を探して歩く。人類が肉体を失う過渡期を生きる俺たちの日常と、私たちの《普通》。一人称複数の語りが重奏する、百年後のあたしたちによる克明な記録。

 まさかの、神待ちじゃなくて蟹待ち。SF界でも近年ニッチな盛り上がりを見せていると言われる蟹SFに彗星の如く現れた一作。人類が肉体を失う過渡期、個が失われた一人称複数の未来というハイパースケールなハードSFでありながら、それでいながらにして、綴られる音声感覚や南の島の旅情が心地よいんですね。かなり楽しく読めるからぜひ読んでくれ。

🐢「ブロックバスター」 津浦 津浦

ひたすらに大きくなっていく放浪大亀/大亀の帰還を待つものども/ものどもの王/その世界にあったもの/その世界にないもの/その世界の外にあるもの/どこにもないもの/どこかにあるもの/生きている私たち。

 僕がこの感想というか宣伝を書いている前提としては、各作品をPDFで事前に読んでいるということがあるわけですが、でもまだ刷り上がった本は手にしていないわけで、それでいうと本になったときの仕上がりが一番気になる作品がこれです。紙の本でないとやりにくい演出が仕込まれています。Kindle化したら演出方法が変わってしまうから書籍版を手に入れたほうが良いぞ。神、あるいは圧倒的な力を持ちすべてを変えてしまう存在としての大亀を待つ気持ちについての小説。並走する複数の語りが交差しながら盛り上がっていくのが素敵です。

 そういうわけで、11月24日は第二十九回文学フリマ東京に是非お越しください。ク-39で待ってる。

吸血鬼はなぜ入部届を私に渡しにやってきたのか?

 吸血鬼はなぜ日常の謎を探し求めてしまうのか? (小説家になろう)

 以前書いた、『吸血鬼はなぜ鏡の中で上下反転しないのか?』を第0話として連載を開始し、第1話『吸血鬼はなぜ入部届を私に渡しにやってきたのか?』を掲載しました。

 タイトルの通りの話です。なぜ入部届を渡しに来たんでしょうね?

 第2話の更新までにそれなりに時間があくと思います。よろしくおねがいします。

ねじれ双角錐群『アンソロポエジー』Kindle版配信開始

 2018年秋の文フリ東京にて頒布した、ねじれ双角錐群『アンソロポエジー』のKindle版がついに出ました!

「人類滅亡後を舞台に」「人類以外を語り手とする」「語り手は何らかの手段で人類を観測している」という条件で書かれたSF短篇小説集です。つまり、語り手となる人類以外とは一体何者か、からそれぞれの特色が出始めることになります。ラインナップは上記のツイートに貼り付けた画像をご覧ください。どの作品もアンソロでありポエジーに仕上がっているかと思います。ちなみに、一部の作品に組版上の演出というか、特殊な組版がなされていたために、リフロー型電子書籍の発行が危ぶまれていましたが、強引に解決されました。人類がいなくなった今、多少の強引さが必要とされています。

 ねじれ双角錐群は今年の秋の文フリ東京に向けて雌伏して時の至るを待っておりますので、ぜひメンバーに養分を与えると思ってDLし読んで長文感想を書いてください。よろしくおねがいします。

文フリ東京ありがとうございました/雨月物語SF『雨は満ち月降り落つる夜』Kindle版の配信

 先日、雨月物語SF合同『雨は満ち月降り落つる夜』で文学フリマ東京に参加させていただきました。スペースを訪れていただいた方、どうもありがとうございました!

 初めて文学フリマというイベントに行ったのはもう6、7年前、下手するともっと昔かもしれないと思うのですが、そのときは「へ、へぇ~こんな感じなんだ~……」と会場をうろうろし、その空気に飲まれ、瘴気にあてられ、特に何も買わずに帰ったのを記憶しています。そこから比べると最近は行ったら本を結構ポンポンと買ってしまうし、あまつさえ今回は合同誌の主宰として参加してしまったというのは、年とって耐性がついたというのか、丸くなったというのか、単に使える金が増えたからか、まあ大人になるのってそんなに悪いことばかりじゃないよね、と思います。

 今回、印刷部数は各方面に聞いた話とか、参加させてもらっているねじれ双角錐群の情報とかを参考に、決して日和ったつもりはないまあ妥当だろうという数を刷り搬入したのですが、想定外にたくさんの方にお越しいただき、13時台に完売してしまいました。イベント自体が過去最大を更新する規模・来場者となったことに加え、開催直前に私がスパムの勢いで宣伝していたのが思っていたより多くの方に見ていただき、さらに私が想定していた以上の雨月物語というコンテンツの強靭さ、SFというジャンルの強さなども相まった結果なのかなと思っています。当日夜に小数部確保しておいた分の通販も実施しましたが、すぐにそちらも無くなってしまい、欲しかったが手に入らなかったという方も出てしまったと思います。そこは申し訳なかったです。

 雨月物語をSFにするアンソロジーやりましょうという適当なツイートに反応をくれた方に声をかけていくことで集まった今回のメンバーでしたが、それぞれ素晴らしい作品を書いていただきました。それぞれの作品の感想は告知記事に書いた通りなので繰り返しませんが、原稿が集まってきた時、「雨月物語をSFにしていったら楽しいだろうな」という企画当初の漠然とした構想がすっと鮮明な像を結ぶ感覚がしたのが心地よく、それが紙の本として刷り上がり形をなすに至る快感は強烈で、これは中毒性があるぞと思いました。雨月物語は高校生の頃から好きな作品で、今回の企画で他にも雨月物語が好きな人がたくさんいるというのがわかったのも嬉しいですし、今回の本をきっかけに雨月物語を読んだ、読み直してくれた方がたくさんいたのもとても嬉しく思います。

 さて、そんな雨月物語SF『雨は満ち月降り落つる夜』ですが、この度Kindle版を配信しました!! 物理本をお渡しできなかった方に届けば幸いです。ぜひよろしくお願いいたします!!

 もし楽しんでいただけたなら、ぜひ感想をツイートしたりブログに書いたりAmazonのレビューに書いたり読書メーターに書いたり(物理本Kindle版)こっそり僕にメールしたり(sasaboushi[at]gmail.com)、あるいはそれらすべてを同時にしてください!! メンバーが輪番を組んで昼夜を分かたず執拗なエゴサを実施しています!!

雨月物語SF『雨は満ち月降り落つる夜』 #文学フリマ 東京にて (3)

 2019年5月6日の文学フリマ東京にて頒布する雨月物語SF『雨は満ち月降り落つる夜』の告知記事です。特設サイト(1)(2)から先にどうぞ。

 そうです。前後編とは言いましたが(3)がありました。

 (1)(2)の作品紹介を書く上で、告知という位置づけで私や他の参加者を知らない方に向けて書くようにしたので、参加者の話(誰それらしい作品、みたいな)はしないようにしていました。でも、合同誌のコンセプトはわかったけどどういう人が書いてるの、という情報もなんだかんだあったほうが良いかもしれない、と思い、追加で記事を書くことにした次第です。以下、すべて私の個人的な見解ですが、参加メンバーの紹介をします。そういう紹介をすると必然的に内輪感が出てしまうのだが、そういう記事だと思ってください。あと、そんな紹介読んだってわからん、具体的にどんなのを書く人なんだよ、というのもわかるように、Web上で読める作品を中心に勝手におすすめしていこうと思います。これで連休の読み物には困りませんね。連休が無い方は5月6日だけでもなんとかしてください。なんとかする方法としては雨月物語の『菊花の約』などを参照してください。それではイカれたメンバーを紹介するぜ!

笹帽子

 でお前かよという感じですが掲載順なので……許して……。ジャンルはよくわかりませんが、ここ数年は、読みやすくする、楽しく気持ちよく、辺りを意識して書いています。Webで読める作品としてはとりあえず短いもので『吸血鬼はなぜ鏡の中で上下反転しないのか?』(百合、日常の謎)。

cydonianbanana

 静かにドライヴ感のある文体、登場人物や語り手に作者や読者までも巻き込んでいくメタ的な物語の広がりを得意とされているばななさん。文芸サークル『ねじれ双角錐群』を主宰されており、私も参加させていただいております。ねじれ双角錐群は秋の文フリ東京で三年連続合同誌を出しており今年も何かやばいやつが出るらしいです。お楽しみに。既刊はKindle版でも読めます。

 Webで読める作品として私のおすすめは『組木仕掛けの彼は誰』。冒頭からいきなり、世界を言葉でしか認識できない主人公の語りに引き込まれます。組木仕掛けの彼、一体誰なんだ……。

 cydonianbananaさんの告知ブログ記事はこちら

17+1

 ミステリやSFなど、謎解きや仕掛けのある小説を書かれている17+1さん。名前をなんと発音すればいいのかは私も存じ上げません。つまり18なんじゃないかと思うのですが……。今度教えてください。文学フリマにサークル『アナクロナイズド・スイミング』で参加されており、今度の文フリ東京でも参加予定だそうです。楽しみですね。

 文体としてなんか真面目に書いている雰囲気を出しつつサクッと面白い文節を挟んでくるみたいなのに自分が弱いので、そこが好きです。Webで読める作品として私のおすすめは『45^(-1)*27*5』。これはトリッキーすぎる作品で(すごいぞ)、上で書いた好きなポイントとあってないのですが、でもすごいので名前を挙げておきます。

 17+1さんの告知ブログ記事はこちら

Y.田中 崖

 幻想的な文章を書かれるY.田中 崖さん。私が小説を書き始めた頃に1000文字小説を中心に書いていて、その界隈で知り合ったのが最初、だと思います。もう昔過ぎて記憶が怪しいですが。ただ、それもあって掌編のイメージが強いです。幻想的な描写と、なんかかわいいものが登場するのが魅力的。あと旅情が感じられる文章が時々出てくるのも好きです。

 Webで読める作品がたくさんあって楽しく、選ぶのが難しいですが私のおすすめは『我が家の神々』。リンクをたどっていくともっと楽しいことがおきます。基本、掌編を多数書かれていますが、つながりがあったりするのがまた楽しい。

 Y.田中 崖さんの告知ブログ記事はこちら

志菩龍彦

 志菩さんも1000文字小説の縁で知り合ったのが最初だと思いますが遠い昔なので記憶が定かではありません。幻想、SF、クトゥルフ、百合などのジャンルを書かれている方で、当該作品は私は残念ながら読めていないのですが某SF短編の賞なども受賞されています。ホラー寄りの描写を得意とされている印象があり、今回の合同誌でも(怖いという意味ではないのだが)そのあたりが素敵な作品を書いていただきました。僕はうまく書ける気がしないのですが、怖さって何なんでしょう、五感の描写なのかな?

 その流れでWebで読めるおすすめは『魔櫻』。これも百合のやつですね。百合のやつは良いぞ。あと千文字だと『くりてくりて』。千文字ならすぐ読めるから今すぐリンクをクリックしてもいいと思います。しろ。

雨下雫

 雨下さんは文学フリマ等でサークル『C1講義室』で活動されています。『C1講義室』さんは雨下さんと小島宇良さんが二人で一作ずつ両A面仕様の文庫というのが定番みたいですが、お二人のバランスがすごく良く、また何よりもコンスタントに出し続けているのがすごい。今度の文フリ東京にも参加予定とのことです!

 幻想、ファンタジー系の作品が多く、また人物像の作り方が素晴らしいと思っており、中でもちょっと振り切っている系のヒロインと、魅力あるダメ男が好きです。明るい鬱屈感みたいなのに惹かれてしまう。Webで読めるオリジナル作品は少ないながらも、私のおすすめは『満ちては欠けて冬桜』です。強いヒロインタイプだ。

シモダハルナリ

 シモダハルナリはそのふざけた名前から想像される通り、本企画に際して便宜上使われている筆名であり、本来は別の名義で活動している方ですが、故あってシモダハルナリを名乗っているということで、ここでも多くは語りません。その正体はぜひ君自身の目で確かめてくれ。

鴻上怜

 鴻上さんは、なんでも書ける上に筆が速く筋トレのごとくストイックに執筆されているイメージがあります。登山と執筆は似ているという名言には納得せざるを得ません。あとしっかり取材をするのもすごいなぁと思っております。地に足の着いた安定感のある文体でぶっ飛んだことが書いてあったりするのが楽しいですね。

 Webで読める作品は、残念ながら投稿サイトのアカウントを最近整理されたようで今読めるのが少ないのですが、直近に公開されたものとして『厳冬節』を。これは百合のやつ……か?

murashit

 インターネットを殺して俺も死ぬで有名なmurashitさんは、murashit文体で小説を書かれており、すべてがmurashitになることで知られています。声に出して読みたいというか、語られることが想定されている文章に惹きつけられます。また内容的にも結構重層的と言うか情報量が多いので、なおさら読み返したくなるし、読み返しに耐える強度があるんだ。

 Webで読める作品として私のおすすめは『cond/quote/lambda』。ニューゲームです。

 murashitさんの告知ブログ記事はこちら

 

 以上、9名が参加した雨月物語SF『雨は満ち月降り落つる夜』、5月6日の文学フリマ東京 ス-40にてお待ちしております。