ねじれ双角錐群『廻廊』kindle版 配信開始

 2017年秋の文フリ東京にて頒布した、ねじれ双角錐群の『廻廊』、ついにkindle版が出ました。

19世紀末ヨーロッパで無名の画家によって描かれた絵画『望郷』にまつわる連作短編アンソロジー
– 作中に絵画『望郷』を登場させる縛り
– 絵画の使い方は自由
– 絵画の出自の縛りはなし
– 絵画は風景画という以外の指定なし

 上記の通りのレギュレーションの中で書かれた短編小説集となります。書籍版は参加作品6編でしたが、なんとkindle版は鴻上怜さんの二次創作?飛び入り?作品も加わり7編が収録されています。僕は、地球を懐かしみながら植民先を探して旅を続ける播種船の管理AI(美少女)が司祭助手に任命した船内生まれの女の子とお風呂に入る話を書いています。情報量! 他の作品の紹介はこちら。ぜひ読んでください!


既刊もあるぞ

吸血鬼はなぜ鏡の中で上下反転しないのか?

【百合文芸】「吸血鬼はなぜ鏡の中で上下反転しないのか?」/「笹帽子」の小説 [pixiv]

 上記の作品で、『コミック百合姫×pixiv 百合文芸小説コンテスト』に参加しました。

 応募要項に「女性同士の交流の中で生まれる、特別な親愛が描かれた作品。思わず口にしたくなるようなセリフや、心に沁みるシチュエーションに出会えることを期待しています」と書いてあり、こういうのであってるのかというと多分あってない気がするので、それはいいんですけど、まあ書いて楽しいから良いんじゃないかなという気持ちで書きました。誤謬って思わず口にしたいからあってるかも知れない。

 すでに応募作品が450超となっており、それがコンテストとして多いのか少ないのかは知りませんが、しかし短編の百合小説が大量にあるというのは良いのではないでしょうか。頑張って渉猟していく。おすすめ情報があったら教えてください。あと小説書く人は今からでも間に合うから一日三万字書いて投稿してください。コンテストの推奨文字数は二万字以内だけど。

kindle本お得情報

 明日11/18の日本時間17時まで、惑星間通信における光速の限界によるタイムラグを埋めるために開発された「情報予言知能」を巡る近未来AIエスニックグルメ小説『二十二分間の予言』が無料!

 さらに! 11/22の日本時間17時まで(たぶん)、幻想譚、恋愛小説、SF、怪奇小説、そして、のじゃロリ狐ババア。ねじれにねじれた渇望の末、自身が物語であると自覚する七つの短編。ねじれ双角錐群の第一小説誌『望郷』のkindle版も無料らしいぞ!

 さらにさらに! 11/25まで『まんがタイムきらら展』開催記念kindle本50% offキャンペーンが実施中!! 見逃すな!!!

 以上です。引き続きご歓談ください。

ねじれ双角錐群『アンソロポエジー』@11/25 #文学フリマ 東京ア-16

 2018年11月25日(日)、第二十七回文学フリマ東京にて頒布される、ねじれ双角錐群『アンソロポエジー』に参加しています。

 ねじれ双角錐群は秋の東京文フリ参加三回目、これで三冊目の小説合同誌になります。三冊出せば一人前という話もありますので、メンバーそれぞれが概ね七分の一人前くらいにはなったのではないでしょうか。

 上記宣伝ツイートにも書いていますが、今回の企画はもとは「人類合同」というキーワードから着想し、「人類は既に滅んだ未来で」「何らかの方法で人類を観測している」「人類以外を語り手とする物語」というレギュレーションの合同誌となっています。人類のことを考える以上は、ジャンルはSFです。タイトルは人類学(アンソロポロジー)に抒情(ポエジー)を足しているわけですが、ポエジーがどこから来たのかは君の目で確かめてほしい。

 今回、僕は既に他の掲載作も読んでいるのですが、これだけ「人類以外」がバラけたのに、描こうとする人類は良くも悪くも結構通じているところがあり、業が深いぞ、人類、という気持ちです。コンタクトもの、ポストアポカリプス、SFが好きな人もそうでない人も、ぜひお立ち寄りください。

草苅はるかは何も知らない

草苅はるかは何も知らない

 ドッペルゲンガー百合の第四部・完結編が終わりました。本当か?

 見直してみたら第一部書いてから第二部を書くまでなんか2年あいてて(なかなか続きを書く気が起きなかった)、その後は1年くらい書けてぼちぼち書いたみたいですね。なにそれ。虚無いな。

 ドッペルゲンガー百合っていうお題だったはずなのに、あんまりドッペルゲンガーじゃないし、百合かどうか怪しいし、なんか都市伝説とか妖怪とか人狼とかの話を好き勝手した感じの話です。

 なろうの方にも最近投稿していて、こちらは昔の分はちょっと手直しとかした版で、追いかけながら更新していき、途中になんかおまけみたいなのを挟みながらやっていくつもりです。挟む余裕がなかったら許してくれ。

ドッペルゲンガー百合 ~12人狐あり・通暁知悉の村~

 え、シリーズタイトルはそれでいいのか?

ねじれ双角錐群『廻廊』 Boothにて販売開始

 とのことです。こちらから。急げ!!!

『廻廊』書影

 面白いので是非入手していただき、読んでみてください。上記画像の通り、装丁もかっこいいので本棚に飾っておくとモテます。モテるか?

 告知がてらネタバレ回避感想を書きます。

 まず全体の紹介文がこちらだそうです。

虚構をめぐる、風景ーー。 19世紀末に成立したという来歴不詳の風景画『望郷』。架空の絵画をめぐり綴られる、幻想譚、恋愛小説、SF、そして、美少女AI百合…… 絵画『望郷』を登場させることを条件に描かれた、多彩な切り口で迫る六つの虚構画譚。

 何言ってんだこいつ。「そして、美少女AI百合」ってなんだよ。ねじれ双角錐群に「そして枠」とかいう概念を作り出してしまったので、次はそして枠にならないようにがんばります。

 各作品は以下のとおり。

01 「cond/quote/lambda」murashit

ハムサンドを食みながら束の間のネットサーフィン、仕上げに錠剤を水で流し込む。目を閉じる、瞼を押さえる。ぐりぐりと撫でる。働くおんなのこたちの(動悸が)どきどきロービジュアル小説、ニューリリース!

 今回新規にねじれ双角錐群に参加したmurashitさんが描く、働くおんなのこたちのお仕事小説。歌うように饒舌な語り口が好きです。SFに含まれるんですかね……?(今回全体的に、ジャンル不明の作品が多いぞ)。

「絵画『望郷』を登場させよ」、というレギュレーションが与えられた時に、「それはどういう絵画か?」とかではなく、「絵画『望郷』を登場させよ、というレギュレーションが与えられた」こと自体に着目している小説のように読めました。合同誌の冒頭をバシッと決めていて素敵。

02 「My Sensible Friend」笹帽子

「ラング・ド・シャがかわいいのって、フランス語効果でしょ? フランス語なら牛タンだってかわいくなるよ。ラング・ド・ブフ」「かわいくないです」「おんなじ猫の舌でもドイツ語で言えば超かっこいい! クーゲルシュライバー!」「カッツェンツンゲン」「日本語で言うと美少女AI百合」「猫の舌」

 拙作。なんだこのあらすじ。あらでもすじでもないぞ。SFっぽいキーワードを使いつつやっていることはファンタジーであり寓話なのかなと思います。

「絵画『望郷』を登場させよ」、というレギュレーションが与えられた時に、「それはどういう(何のための)絵画か?」に着目して書いた小説です。

03 「逆行の標」小林貫

最も大切にしているものを失ってしまった人々は、その先きっと獣のように飢え続けるのだろう。海岸に積み上がってゆく魚の死骸はなにを諷示するでもなく、ただ静かにそれらを見つめている。

 これ読んだときは衝撃でした。今回初読の印象が一番鮮烈だった作品はこれだと思いますし、多分一番好きな作品になるのではないかと思います。画家である妻が魚病に冒されてしまった男の物語。これは全体の紹介文から言えば恋愛小説枠でしょうか? 読みやすい文体でありながらにして幻想的。

「絵画『望郷』を登場させよ」、というレギュレーションが与えられた時に、「それはどういう(如何にして描かれた)絵画か?」に着目した作品だと読み取りました。『望郷』というタイトルに対しても極めて意識的な作品なのが良いと思いました。19世期末はどっか行ったけど。

04 「故郷」伊川清三

その日、僕は好きな彼女のために絵画「望郷」を燃やした。画家であった父の遺言に従って、僕と彼女は「望郷」を探すための旅に出た。これは晩夏の甘い物語――

 これも恋愛小説枠ですかね。これは「絵画『望郷』を登場させよ」、というレギュレーションが与えられた時に、「よし、燃やそう」という発想で描かれた小説ですね(?)。しかし無意味に燃やしていてはダメなわけで。物語に銃が登場したらその銃は撃たれなければならないとチェーホフ先生は言いましたが、それは暴発事故ではいけなくて、そこに因果関係や動機の連関があって、決断的に引き金が引かれないといけない。その観点からこの小説はしっかり引き金を引いている、引かされているのが優れているし、物語の快感を与えてくれます。

05 「夜明けは夢の【枢:くるる】」全自動ムー大陸

生まれてから一度も眠ったことがない私は、悪夢を背負った女「遠野」と出会う。ある日、運命に似たその女は夏を理由に私を海へと誘った。

 まずタイトルも本文も、誤植にしか見えない小説。大事故っぽいが作為。これは因果関係や動機の連関によって銃の引き金を引くことを拒否するタイプの小説だと思いますが、しかし好きです。さっきと言ってることが一貫してないけれど。いやこういうのは両面が並び立たないといけなくて、どちらか片方だけではズレていってしまうのでこの並びが良いと思います。

「絵画『望郷』を登場させよ」、というレギュレーションが与えられた時に、そのレギュレーションを埋没させることに心を尽くした小説でしょうか。

 余談ですが、全自動ムー大陸さんは前回企画時の「器官を失ったスピンドルの形」とはかなり書き方を変えているように思え、僕は「器官を失ったスピンドルの形」は難しすぎる感を覚えたのですが、今回の「夜明けは夢の【枢:くるる】」はしっかりハマりました。逆と感じる人もいるかもしれません。その点いろいろなひとの感想を聞きたい話ではあります。

06 「望郷」敷島梧桐(註釈:cydonianbanana)

人と芸術の関係が決定的に転換した時代、現実に影響をおよぼす虚構群は《湯守》によって管理されていた。ぼくは今日も温泉街を抜けて《湯守》の彼女を訪ねる――絵画『望郷』を内包し、内包されるぼくらの日常を描く幻想画譚。

 註釈小説。芸術の作為と虚構についての湯けむり小説。これがSF枠だという主張がありましたが、本当にそうか? 註釈小説というのが、「絵画『望郷』を登場させよ」、というレギュレーションに対する一つの真っ当な回答なのだろうと思います。絵画を見るとき私たちは全体と細部を交互にそして同時に鑑賞することになり、それは本文と註釈の往復運動になぞらえられるのでしょう。作為についての思考は、作者らしい虚構と物語の捉え方であって、好きな人がぐっと引き寄せられるシーンかと思います。僕は引き寄せられました。最後の一文を提示してこの合同誌を締めくくるのが最高。


『廻廊』Booth販売ページ

既刊(書籍版は完売、Kindle版で公開中):

ねじれ双角錐群『廻廊』@11/23文学フリマ東京E-19 #bunfree

『廻廊』書影

 2017年11月23日(木・祝)、第二十五回文学フリマ東京にて頒布される、ねじれ双角錐群『廻廊』に参加しています。今回も全自動ムー大陸さんの表紙がかっこいい……。

 6人の作家(cydonianbananaさん、murashitさん、伊川清三さん、全自動ムー大陸さん、小林貫さん、笹帽子)による小説合同誌です。昨年のねじれ双角錐群『望郷』は事前のテーマは一切なしながらも結果的に「物語であることを自覚する」短編が集まりましたが、今回は事前にレギュレーションが定められていました。

19世紀末ヨーロッパで無名の画家によって描かれた絵画『望郷』にまつわる連作短編アンソロジー
– 作中に絵画『望郷』を登場させる縛り
– 絵画の使い方は自由
– 絵画の出自の縛りはなし
– 絵画は風景画という以外の指定なし

 こういうルールが設定された時に皆がどういうものを書くのか結構興味がありましたが、まさに結構興味がある人には楽しめるであろう作品が揃ったと思います。僕は未来SF設定で美少女AI百合を書きました。レギュレーション守る気あるのか?(かなり守った方)

 ぜひお越しください。

ねじれ双角錐群『望郷』 Kindle版

 去年の第二十三回文学フリマ東京にて頒布された合同誌ですが、Kindle版がついに出ました。物語を自覚する短編小説集で、私も参加しております。感想とかこの辺。電子書籍化されたことで、文フリにいらっしゃることができなかった方、そもそも遠方にお住まいの方、実家にお住いで家族に表紙のえっちなイラストを見られるのが恥ずかしくて物理本に抵抗がある方などが、お気軽にお求めいただけるようになったかと思います。表紙はえっちではないです。よろしくお願いいたします。

 今年の文フリでも新刊が出るとか出ないとか出るとか出ないとかいう話ですので、そちらも近いうちに宣伝します。

 

稲荷木燈花は貴方が知りたい

 パブーにて、『稲荷木燈花は貴方が知りたい』というタイトルの小説を書きました。

 そもそも元はと言えば、何がきっかけだったか忘れましたが〈ドッペルゲンガー百合〉というキーワードで小説を書くという話になり、書いたのが『神谷内香織は自分を知りたい』だったのですが、その続編となります。

 第一部は一応お題であるところのドッペルゲンガー百合要素があったような気がしないでもないですが、第二部となると最早ドッペルゲンガーではないし百合なのかどうかも怪しく、ドッペルゲンガー百合がドッペルゲンガーでも百合でもなかったらそれは何なのか、虚無なのではないか、といった問題を問いかける小説となっております。たぶん虚無です。というかそもそもドッペルゲンガー百合って何なんでしょう。誰が言い出したんでしょうか。困ったことをした人もいたものです。

 いかがでしたでしょうか? ぜひ皆様も自分なりのドッペルゲンガー百合を探してみてください。小説が書けたらきっと教えて下さいね。

どうぶつしょうぎ棋書「どうぶつしょうぎ 初級を突破する50問」の公開

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どうぶつしょうぎ 初級を突破する50問

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 今年のはじめ頃、どうぶつしょうぎにハマっており、自分用の定跡メモを作っていたのですが、それを某棋書風にまとめてみました。6月ごろに完成しており、当初はKindleで発行しようかなーと思っていたのですけれど、KDPでやると有料にせざるを得ず、そうするとどうぶつしょうぎの権利上の問題が云々してくるので(すでにKDPに勝手に出している本があるような気もしなくもないのだが)、どうしようかなーと思っているうちに時間が経過してしまいました。このまま眠らせておくのは少々もったいないということで、ただのPDFなのでページめくり等不便かとも思いますが、あとなんか新PCの環境でPDF化したら縦書きが微妙に変ですが、配布ページとかもなく雑にブログでですが、まあ、2016年のうちに整理をつけるという意味で公開してしまいます。

 某ひと目シリーズをイメージした体裁で、どうぶつしょうぎの次の一手問題を50問収録しています。二章立てです。

第一章 光速のどうぶつしょうぎ 終盤編

 どうぶつしょうぎは本将棋以上に終盤力が重要です(級位者同士だと一瞬で終盤になるし)。必勝型を頭に叩き込むことが勝利への第一歩、ということでまずは終盤を学びます。

第二章 どうぶつしょうぎ ひと目の定跡編

 どうぶつしょうぎは定跡覚えゲーの側面が強いゲームです。そこで、基本の定跡を分類し、解説しました。解説にあたっては、何か名前をつけないとわかりにくいので、本将棋にインスパイアされた戦型名として「相腰掛けぞう」、「腰掛けぞう急戦」、「カニカニぞう」、「一手損ぴよ替わり」の4つを採用。さすがにカニカニぞうって何だよ。

 間違いなど発見されましたらコメントいただけると幸いです。ちなみに最近どうぶつしょうぎは全然指せてません……(カニカニぞうの研究が全然追いつかなくて心折れてきた)。でもどうぶつしょうぎはみんなで遊べる楽しいゲームですよ。