『鳥葬 -まだ人間じゃない-』 江波光則

 SNSの話をする小説、みたいな切り口で誰かにオススメされた気がする。確かにSNSの暗いところをぐっとえぐっている小説ではあったが、あまり好みではなかった。文章がちょっと、気取りすぎ感あって好みでなく、ストーリー暗いし(暗いことが悪いことではないはずだが)、キャラクターもあんまりピンと来なくて、ミステリー要素(いやミステリとして書かれたわけではまったくないと思うが、一応犯人当て要素として)も特に迫ってこなかった。

『筺底のエルピス 6 -四百億の昼と夜-』 オキシタケヒコ

 いま最も熱いシリーズ継続中のSFラノベ。今回もまあ「は?」感がすごいから今すぐ全人類が読むべき。前半はまあなんだかんだ言って順当というかなるほどねという感じはあったけど、後半はだからこそという形でこのクリフハンガーは良すぎるし、二秒以内に続刊を出してほしい(二年くらいかかりそう)(勘弁してくれ)

『筺底のエルピス 4 -廃棄未来-』 オキシタケヒコ

 いやーー。読み終わった後、「は!???!??!??!??!???!????!??!???!?!?!」ってなってしまった。もうそれだけで負けてるんだよなぁ。

 これ普通に皆読んでほしい作品なので、ネタバレっぽいネタバレは避けて感想を書くことになるんだけど、今になって振り返ると一巻とか大分詐欺と言うか、遠いところに来てしまったねぇという感じがする。あー。ネタバレを避けたら何も書けなかった……。いや、まあ一巻の時点で必要な要素は揃ってたはずなんだけど、真剣にそっちに目を向けさせない雰囲気があのときはあったじゃないですか。なんか。二巻とかなんか表紙がキャピキャピしてたし……。そう考えると、ネタバレせずに感想を語るのが難しいというのがネタバレなのかもしれないから、要は早く読んでくれということですね。頼む。

 

 以下、ネタバレ含めた感想を書きます。

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『筺底のエルピス 3 -狩人のサーカス-』 オキシタケヒコ

 この本の優れているところを2つ挙げさせていただきます。

  1. 前巻での表紙詐欺展開を踏まえ、どう考えてももはやサービスシーン的な要素は盛り込んでいる場合ではないが、時間軸を捻じ曲げることでラノベノルマを冒頭でそつなくこなす
  2. 同じく、時間軸を捻じ曲げることで終盤で百合厨もにっこり
  3. だがそれらを絶望でぶち壊す

 以上です。3つじゃん。

 状況は悪くなる一方で、この消耗していく感じは久々に読んだジャンルのように思え、非常にワクワクします。なんかこの「主人公が負傷した状態で逃げてる巻」ってなんか一昔前のファンタジー的な作りじゃないですか? そこに懐かしさを感じる。そして能力バトルとして正当なチート敵を上回るチート敵を上回るチート敵。立てた死亡フラグをしっかり回収する人々。せっかく掘り下げたのにすぐ退場するキャラ。しっかり伏線回収。王道の共闘。良さ。

『筺底のエルピス2 -夏の終わり-』 オキシタケヒコ

 すき……。

 一巻のとき、ラノベノルマみたいなんいらんのじゃないとか、その隠しといたギミック、もう使っちゃってこの先大丈夫なの、みたいなのあったんですけど、なんかその辺超えてきましたね。めっちゃ良い。と言うかなんかキャラ増やすんだけどちゃんとケリをつける姿勢、これは信頼できる気がするんだよな。なんか一人、いや君一巻のときそんなキャラじゃなかったよね、みたいなのがいたが。これはハードルをあげてしまった二巻なので、最後まで走りきって欲しいなあと思います。

 妹が僕っ子異世界知性体の依代にされる系小説が好きな方は早く読んだほうが良いやつですね。

『筺底のエルピス -絶滅前線-』 オキシタケヒコ

 漢字系(?)異能厨二SFバトルラノベ。結構面白かったので多分続刊も読みます。箱の話。作者はSF畑の人っぽいですが実際SF的設定や演出がなされており、『鬼』の退治方法もSF的絶望感があって良い。だいたいこの退治すべき鬼というのがプログラムのような存在として理解されているのがSF感がある。あと妹が宇宙超存在に憑依されたボクっ娘になるタイプの小説が好きな人はぜひ読むべきだと思います。

『人形遣い』 賽目和七

 吸血鬼百合に対する深刻な脆弱性をお持ちの貴方に。

 若干、言葉の多さが空回りしているというか、冗長に感じる部分が気になった。作者の好みっぽい掛け合い(罵り合い)もちょっと自分の好みとはズレが。吸血鬼百合だから許す。