『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』ミア・カンキマキ 末延弘子 訳

 清少納言に憧れ、京都に旅立つフィンランド人女性の長編エッセイ。

 あまりエッセイを手に取って読むということがないのですが、この本に関しては昨年の刊行後から良い評判を度々耳にし、Twitterでフォローしている信頼できる有識者も複数人が絶賛していたので、読んでみました。

 自分も絶賛です。非常にオススメ。読んでる途中から良すぎて思わず色んな人に布教しまくってしまったくらい。

 筆者の清少納言に対する憧れと愛情は読んでいてひたすら眩しいし(筆者が「セイ」と呼びかけるのが本当に良い)、時に塞ぎ込んだりしながらも行動を続ける姿には勇気がもらえます。枕草子の引用や、それと重ねた文体(ものづくしリストなど)、ユーモアと皮肉、その目を通して描写される瑞々しい京都、どれも一文一文が素晴らしい。憧れて追いかけて、最後に気づくシーンが本当に良かった。

 日本人としてはこれだけの情熱で清少納言について語られた本がフィンランドや他の国々に届けられるのもなんだか嬉しい。少し日本についての知識がある人でも紫式部は知っているが清少納言は知らないというのはいかにもありそうだし。

 表紙のイラストもエモくて大好き。良い本だった。