『天になき星々の群れ―フリーダの世界』 長谷敏司

 そこまで自分には迫ってこなかった。題材は結構好きなんだけど、技術の追いついてなさを感じた(主人公の目的がよくわからなくて話の牽引が弱い、メイン2人以外の区別があんまりつかない特に男性キャラ、とか)。同じ作者の『BEATLESS』はすごく良かったので(というか、やりたいことは結構共通点が感じられたので、なおさら)、書いた時期の問題と、読んだ時期の問題だと思う。

『BEATLESS』 長谷敏司

 なんか前からいつか読んだほうが良さそうだと思ってたけど読んでなかったけど布教されたので読みました。普通に面白かった。なんか読んでてエロゲかとかアニメかとか思ったのだが、実際もとはエロゲだったんだけど色々全年齢にも展開していって最近はソシャゲになってソシャゲから入った層が元はエロゲだと知らないみたいな雰囲気を感じなくもない作品だったのだが(Fateやったことないです)、なんか読んだ方が原作(連載をまとめたやつ)ではなくてアニメ化とかを受けて加筆修正再構成したバージョンのやつだったらしいのでそれが影響しているのかもしれない。映像化を前提とした無駄な尺のなさというか(いや、全体としては長いのだが)が感じられた。

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『My Humanity』 長谷敏司

 あまり落ち着いて読めない感じの作品。そういう意味での技術的成功がなされていると思うけれども同じ理由によりもう一回読みたいかといったときにうーんとなってしまうのは仕方がないと思う。SFを使って人間をばらしていくのだから正しいSFなのだなと思った。好き嫌いが整理されていないので読んで快楽が来ないと好きな小説にならない。作風的には時間差で名作感が出て来るような予感もしつつ、読後の感覚としてはきびしい。

『あなたのための物語』 長谷敏司

 非常にボリュームがあった。アクションとか急転直下とかどんでん返しとかそういうのがない重厚なSFをしっかり書ききっている。この小説自体が平板、フラット、というか、派手な展開がなさすぎて、実家に帰るシーンとかだいぶ死にたくなる。うまく感想を言えないタイプの小説。SFの設定を借りているが中身は人間と死の話。(少なくともまだ)世界は変わらない。